基礎だけに確認しておきたい!ソーシャルレンディングのリスク

ソーシャルレンディングは、手間をかけずに毎月安定した利益が得られる投資手法として人気です。しかし投資である以上、リスクが存在していないわけではありません。そこでソーシャルレンディング投資をしていく上で、起こり得ることを想定するべきリスクを、確認していきましょう。

1.融資先が明らかにされていない

ソーシャルレンディングの中でも最も大きなリスクが、融資先の会社が明らかにされていない点です。どのような会社に融資をしているのか、その具体的な社名は投資家には情報が提供されません。倒産寸前の会社に融資をしていれば、事業に失敗して破綻すれば、返済されなくなる可能性もあります。また社会的に問題がある事業に取り組んでいる会社に、知らぬうちに融資をしていることも起こり得るのです。
またソーシャルレンディング会社が、実質的にグループ内の資金調達部門として位置づけられていたという、みんなのクレジットやラッキーバンクのような事例がありました。
このように融資先の匿名性によって、投資家が不利益を被る自体も多く、金融庁もこの点を問題視しています。金融庁ではソーシャルレンディングを運営する事業者に対し、今後はできるだけ投資家に情報を開示していく方針を指示しています。ただしこの方針も義務ではないため、ソーシャルレンディング会社によって融資先の名前を明らかにするかどうかは、異なって来ることが予測されます。
投資家としては、できるだけ情報を開示してくれるソーシャルレンディング会社を選んで、リスク対策をしていきましょう。

2.案件運用途中での解約ができない

もうひとつ大きなリスクが、案件運用途中での解約ができない点です。みんなのクレジットやラッキーバンク、グリーンインフラレンディングなど、行政処分を受けた会社に投資をしていた人は、現在運用中の資金がほぼ返却されていません。案件の運用中で解約ができるのであれば、投資していた資金もすぐに回収できるため、損失を被る可能性は低くなります。しかしソーシャルレンディングは案件運用途中での解約ができない旨があらかじめ表示されているため、投資先の会社の問題が起きた時も、即時の解約と返済を要求できません。そのため投資していた資金を一気に失うリスクがあるのです。

3.利回りの高い案件は返済リスクが高い

ソーシャルレンディング投資を行う上で、収益性を求めると、つい利回りの高い案件にばかり投資をしてしまいがちです。しかし、利回りが高い案件は、つまり融資の際の金利も非常に高いことになります。投資家に対して、利回り10%提供していたらソーシャルレンディング会社は実際には15%の金利で融資を行い、5%を自分たちの営業利益にしていることもあります。高金利で融資を行うと、融資を受けた側は金利の高さの影響で、返済できなくなってしまう可能性が高いです。逆に投資家への利回りが低ければ、貸付金利も低く設定されていることが多いのです、ローリスクローリターン投資を行えます。
ただし最終的な貸付金利を明らかにしている会社は少ないため、投資家への収益性は低いものの、貸付金利は非常に高い案件も存在します。
収益性だけを求めて、安易に高金利案件に投資することはやめておきましょう。

4.事業者リスクが存在している

ソーシャルレンディング業界は、2017年、2018年とみんなのクレジット、ラッキーバンクの2社が金融庁からの行政処分を受けています。またグリーンインフラレンディング関連でmaneoマーケットも行政勧告を受けています。それらの会社に投資をしていた投資家は、自分たちの資金が長期間拘束され、返済が行われない、事実上の損益を被っています。
ソーシャルレンディング業界はまだ日本では10年ほどの歴史しかないため、中小事業者による運営が多く、投資家に対して適切な利益を提供するためのフローを構築していない会社もあるのです。
残念ながら信用できない事業者がいたのは事実。また中小の会社は倒産リスクが大企業よりも高いため、案件運用途中で倒産すれば、投資資金が返済されない、もしくは返済されるまで長い時間がかかることがあります。事業者リスクを避けるためには、規模の大きな会社や運用実績の豊富な会社などを選んでいきましょう。

5.担保の換金性が不透明である

ソーシャルレンディング投資を行う上で、安全性を確保していくためには換金性の高い担保を選ぶ必要があります。貸し倒れが起きた時にも、換金性の高い担保が設定されていればその担保を売却することで、投資家は自分たちが投資したお金の何割かを確保できます。
担保については、どのソーシャルレンディング会社も案件の中でしっかりとどのような担保を設定しているかを、記載しています。不動産担保を設定している会社は人気が高く、投資家も換金性が高く資産価値が一気に下落しない不動産担保を選びがちです
しかしラッキーバンクでは、自社審査による不動産担保価格の設定をしていたため、資金回収のため不動産の売却をしたものに、満足な金額を回収できなかったという事例も発生しています。
さらにみんなのクレジットでは、虚偽の担保を設定したということもあり、投資家に対する情報の不透明さが担保の面でもリスクにも直結しているのです。
不動産担保だからといってむやみに信用するのではなく、本当にその担保の換金性があるのかを、開示されている情報の中から見抜いていきましょう。

6.投資先の業界リスクも有る

また融資先の業界リスクも存在しています。ソーシャルレンディングでは不動産関係の案件が人気ですが、仮にリーマンショック級の経済危機が起これば不動産業界に大きな影響が出ます。不動産開発案件や、不動産担保を設定している案件で一気に貸し倒れが発生する可能性があります。不動産価格が大きな値下がりを起こしてしまえば、担保を換金しても、資金を回収できないこともあるでしょう。
ソーシャルレンディングの融資先の不透明さによる難点になりますが、開示されている情報の中から、
公共事業を開発している案件
不動産案件を開発している会社
金融関係の融資を行う会社
など、できるだけ業界を分散してリスクの軽減を図るようにしましょう。

7.カントリーリスクの存在

これはソーシャルレンディングに限ったことではありませんが、投資する上ではカントリーリスクも考慮をしなければいけません。カントリーリスクとは、その国由来である、国独自のリスクを指します。
例えば、海外に投資をする場合には、発展途上国では日本のように法律が整備されていないこともあるため、融資でも平気で滞納や債務者の逃亡が起こる可能性があります。
またハリケーンのような、大規模な自然災害が起こりやすいアメリカでは、自然災害によって担保に設定されていた不動産が一気に価値を失ってしまうこともあります。その他にも政情不安によって経済の混乱が起きやすい国、紛争が起こりやすい国など様々なリスクがあります。日本は比較的安定している国ですが、やはり日本に集中投資してしまうと、日本で経済危機が起きた時に、大きな損失を被る可能性があります。
カントリーリスクを避けるためには、投資する国を分散することも重要ですが、分散する先の国もできるだけ、想定外の問題が起きにくいような先進国を選ぶようにしましょう。

まとめ

ソーシャルレンディング業界は現在まさに過渡期と言える状態にあり、金融庁からの指導を受け、投資家保護に対する取り組みが各社で整備されている状態です。
投資家に対してどのような情報提供をしているか、投資家の資産を守るためにどのような取り組みを行っているかをきちんと各社それぞれ確認して、自分が納得できる投資先を選ぶようにしましょう。

おすすめの投資先はこちら


関連記事


ランキング


おすすめ記事

OwnersBook
クラウドクレジット
CREAL

ピックアップ記事

  1. 2018.08.03

    今利用したいソーシャルレンディングのキャンペーン!どんな会社が実施している?

    ソーシャルレンディング各社では、投資家勧誘また投資募集の促進策として、各種のキャンペーンを随時実施し…
  2. 不動産開発と再生可能エネルギー施設

    2018.04.11

    ソーシャルレンディングの投資先の事業にはどんな種類のものがある?

    ソーシャルレンディングで投資をする時、投資案件の選定のために見るポイントとして「投資…
OwnersBook