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ソーシャルレンディングの運用期間を見る時の注意点
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ソーシャルレンディングの案件を選ぶときに、運用期間は必ずチェックしておくべきポイントです。
ソーシャルレンディングのデメリットの一つとして、運用期間中に自分のお金でありながら自由に引き出すことができないという点が挙げられます。
つまり何らかの出費でお金が必要になった時でも自由に引き出すことができませんし、市況を見てソーシャルレンディング投資を止めたくなっても、自由に中断できません。
そこで投資先案件を考える時は、様々なリスクを考えながら選んで行くべきです。
ここでは基本的なソーシャルレンディングの運用期間を見るときのポイント、そして効率よく投資をしていくためにはどうして行けばいいのかを考えてみましょう。
1.長期運用案件の特徴
運用期間が1年以上という条件の案件を提供する会社はよくあります。
長期運用案件のメリットは利回りが高くなること、そして収入が安定することなどが挙げられるでしょう。
長期運用案件で2年ものに投資すれば、24ヶ月連続で分配金が支払われます。
その間資金が宙ぶらりんになることもなく、効率よく収益を稼ぎ出してくれます。
投資効率を考えるであれば、長期優良案件に投資するべきと言えるでしょう。
また資金を拘束されるリスクがあるため、その分同じ融資案件でもソーシャルレンディング会社側が長期運用案件になるほど利回りを高くしているケースが目立ちます。
6ヶ月運用案件が利回り8%、12ヶ月運用案件が利回り8.5%などというケースはよくあるのです。
一方リスク面では資金を自由にできないという点があります。
急激な株安や円相場の変動で絶好の投資機会であったにもかかわらず、「ソーシャルレンディングに資金が拘束されていたために利益が見込める投資ができなかった」ということもあるでしょう。
またリーマンショックのような経済危機に巻き込まれる可能性は長期運用案件ほど高くなります。
さらにソーシャルレンディング事業者の事業者リスクにも巻き込まれやすくなります。
みんなのクレジットやラッキーバンクが行政処分を受けた後の数か月間は償還や分配金の振込が行われていました。
そのため短期案件を中心に投資していた人の殆どは行政処分の影響を受けずに投資資金を回収できました。
しかし長期運用案件に投資していた人ほど「分配金が返ってこない」「振込が遅れる」などの損害を被っています。
2.短期運用案件の特徴
短期運用案件は6ヶ月未満のもので3ヶ月、中には1ヶ月のみの運用期間のものもあります。
メリットとしては長期運用案件の裏返しとなり,様々なリスクの影響を受けにくくなることです。
例えば3ヶ月程度の運用案件でしたら融資先の倒産リスク、また事業者の倒産リスクもかなり低くなります。
ソーシャルレンディング会社も融資先の財務状況をみて融資するので、わずか3ヶ月で倒産をするような状況での融資は基本的に行いません。
貸し倒れが起こることも少ないと言えます。
また資金拘束期間が短いので市況の変化に柔軟に対応することができます。
状況によってはソーシャルレンディング以外の投資にお金をつぎ込むことも可能です。
もちろんソーシャルレンディング案件でも他の短期運用案件など、もっと良い条件の案件などにすぐ乗り換えることもできます。
デメリットとしては投資効率の悪さが挙げられます。
1年間の運用案件と比較すると、6ヶ月+6ヶ月案件は同じ程度の収益が入ってくるものと想像してしまいがちです。
しかし実際には6ヶ月の運用期間が終了した数日後に分配金の支払いと償還が行われ、その後また新しい案件を見つけなければいけません。
もちろん理想通りの案件が見つかるとも限らず、また見つかったとしても競争率が高ければ投資できないこともあります。
さらに案件によっては募集開始から案件の運用開始まで1ヶ月ほど掛かってしまう案件もあります。
つまり一旦案件の運用が終了してから再投資まで、1ヶ月から1ヶ月半ほどの期間が空いてしまうこともあるのです。
当然その間は利益が発生しないので、投資効率が悪くなります。
年間を通じてみると、長期運用案件の90%程度の収入になってしまうこともあるでしょう。
また短期運用案件が先に書いたように同じ融資先の案件でも、長期運用案件より利回りが低く設定されがちです。
3.運用期間だけではなく、案件の開始日にも注意
案件を選ぶときには案件の運用期間だけではなく、案件の募集ならびに運用開始日にもよく注意しましょう。
特に短期運用案件を中心に投資する時は、ここをチェックするかしないかで投資効率が大きく変わってきます。
募集開始から募集終了までが3日程度、そして3~4日程度で案件が運用開始になるなど、投資から運用開始まで1週間程度かかるものもあれば、案件の募集期間が2週間でさらに案件の運用開始まで2週間かかるものもあります。
後者は投資から運用が開始されるまで1ヶ月程度も時間がかかってしまうのです。
短期運用案件を中心に運用していくのもいいですが、どれくらい無駄な時間をかけずに案件を回していけるかに関しては、会社ごとに傾向の違いがあります。
案件の開始日もよくチェックしておきましょう。
4.長期案件を選ぶ時は安全性の高い事業や担保を選ぶ
投資効率を考えれば長期運用案件は決して悪い選択ではありません。
その分リスクも高くなるので、事業リスクや担保リスクが低いものを選んで行くと良いでしょう。
例えば公共性の高い事業への資金融資案件ならば、元のお金の支払側は国や自治体です。
融資先の業者が売上を回収できない可能性は非常に低いと考えられます。
そのため投資しても貸し倒れは発生しにくいです。
また太陽光発電事業なども国が収入を保証しているので、よほどの災害で施設に損害が生じない限り、事業が成功する可能性は高いです。
担保に関してはやはり不動産が一番心強い存在です。
特に東京23区、その中でも新宿や渋谷区、また中央3区などの不動産を担保にしているのであれば、売却できないということはまずありません。
現在そのエリアは公示地価が上昇しているので、価値が下落するリスクも抑えられます。
このように案件全体の安全性を見ながら長期運用案件を選び、高い利回りを確保していきましょう。
5.クラウドリースでは超短期案件の提供も行っている
またソーシャルレンディング会社の一つであるクラウドリースでは、1ヶ月という超短期案件の運用も行っています。
投資家に対してこのような案件の提供が常にあるわけではありませんが、特別キャンペーンと称して一か月運用かつ利回り10%以上という非常に収益性の高い案件を提供しています。
例えばその案件に100万円を投資すれば約1ヶ月半後には1万円弱の収入になります。
もちろん500万円ならば5万円、1000万円を投資すれば10万円になるわけです。
それだけに競争率が高く、なかなか投資できないこともありますが、このようなソーシャルレンディング会社独自のキャンペーン案件をチェックしていけば、効率の良い投資が可能になります。
ソーシャルレンディングの貸し倒れ0という安全神話が、事業者リスクの顕在化によって脅かされつつある今、長期運用案件のリスクはそれだけ高くなってきています。
長期運用案件と短期案件をうまくミックスし、リスクを管理しながらできるだけ利益が最大になるように様々な会社に登録し、案件をチェックしていきましょう。