ソーシャルレンディングにも表面利回りと実質利回りがある。その差とは

投資する時、表面利回りと実質利回りには大きな差があるということがよく言われます。

 

例えば不動産投資の場合、売買サイトなどに表示される数字は、あくまで満室で経営した時の収益性を表す表面利回りです。

実際の経費などを差し引いた、いわゆるキャッシュフローの額を示す実質利回りは表示されていません。ソーシャルレンディングにおいても投資案件それぞれに利回りが表示されていますが、その利回りの数字そのままが自分の収入になるわけではないのです。

 

そこで、ソーシャルレンディングの表面利回りと実質利回りについてここでは触れていきます。

 

1.ソーシャルレンディングの表面利回りとは

 

ソーシャルレンディングの表面利回りとは、案件に表示されている利回り8%や10%といった数字を表します。

この表面利回りの数字とは1年間無事に案件を運用した場合、投資した金額に対して何%の収益があるのかということを指しています。

 

例えば利回り10%の案件の場合、100万円を投資したら金利による収入自体は10万円です。

ただし案件の運用期間は1年とは限りません。

実際に入ってくる収入は金利収入を12で割った数字に運用期間をかけた金額になります。

 

例えば利回り10%の案件に100万円を投資します。

そしてその運用期間が6ヶ月だった場合は、実際に自分の手元に入ってくるお金は100,000÷12×6=50,000円となります。

 

2.ソーシャルレンディングの実質利回りとは

 

一方で、ソーシャルレンディングも表面利回り通りの数字が自分の収入になるわけではありません。

ソーシャルレンディングの場合、分配金は源泉徴収税である20.42%が引かれた金額が実際には自分の口座に振り込まれます。

 

先ほどの例と同じように利回り10%で運用される案件に100万円を投資したら、毎月の分配金は以下のようになります。

 

1,000,000÷12=8,333

8333-(8,333×0.2042)=6,632円

 

収入に対して約2割が税金となっているので、利回り10%の案件でしたら実質利回りは約8%。

表面利回り8%案件の場合、実質利回りは6.4%程度になると思っておきましょう。

 

それにもう一つ、実質利回りを出すために考えなくてはいけない数字があります。

ソーシャルレンディングは募集が完了してから運用されるまで、何日かブランクが空いていることがあります。

 

例えば運用期間1年間の案件に3月1日に投資したとします。

案件の募集期間が3月10日まであり、案件の運用開始が3月20日だった場合には20日間のロスが発生します。

さらに翌年の3月20日で案件の運用が終了したとします。

その場合、実際に自分のデポジット口座や銀行口座に投資したお金と収益金が振り込まれるのが3月31日になったとしましょう。

この事例では、運用開始前と運用終了後のタイムラグ次第で1ヶ月ものタイムロスが発生したとも考えられます。

 

つまりこの案件に関してソーシャルレンディングの運用期間自体は12ヶ月ですが、資金が拘束される期間は13か月です。

つまり実質的な利回りは分配金の総額に12/13をかけた数字になってしまうのです。

 

実質利回りを考える時は、資金が拘束される期間やタイムロスも考慮に入れておきましょう。

このタイムロスは発生することが多いため、ソーシャルレンディングでも短期投資案件は長期投資案件よりも収益性が下がると言われるのです。

 

3.ソーシャルレンディング投資にかかる費用とは

 

一方でソーシャルレンディングの実質利回りを考えるには、投資に対する経費にも考慮しておかなければいけません。

不動産投資の場合は運用のための経費が収益性にすこぶる影響します。

 

ただ幸いなことにソーシャルレンディングでは運用手数料をとるソーシャルレンディング会社はなく、投資案件の運用のために何かの費用が発生することはほとんどありません。

唯一発生する費用といえば、入金手数料及び出金手数料でしょう。

 

出金手数料に関してはクラウドバンク、レンデックスといった会社では、無料での出金が可能です。

またSBIソーシャルレンディングやトラストレンディングもデポジット口座を持っていないため、毎月の手数料なしで自分の口座に分配金が振り込まれます。

 

入金手数料に関してはソーシャルレンディング会社が受け取り側ではないため、投資家が利用する金融機関によって異なってきます。

例えば住信SBIネット銀行や楽天銀行でしたら、毎月1~3回の振込手数料無料サービスがあります。

 

メガバンクでも一定の預金があれば、月1~2回は振込手数料が無料になるサービスは珍しくありません。

その他にもSBI証券に口座を所有して投資を行っていれば、SBIソーシャルレンディングには無料で入金が可能です。

またGMOクリック証券からもmaneoに無料での投資が可能になっています。

 

極端に多くのソーシャルレンディング会社に投資していない人であれば、こういったサービスを利用することで毎月出費する手数料の金額を安く抑えることができるでしょう。

 

しかしリスク分散のため、複数のソーシャルレンディング会社に投資しており、さらに毎月のまとまった分配金を出金して再投資している人は、毎月数千円の入出金手数料がかかっていることがあります。

ぜひ無料で振り込めるネットバンクの口座開設などを検討しましょう。

 

4.ソーシャルレンディングの源泉徴収税も、所得次第で還元される

 

またソーシャルレンディングの税金ですが、ソーシャルレンディングは株やFXのような分離課税ではないため雑所得に該当します。

そのため給与所得と合わせて所得税の税率が決められます。

 

毎月の分配金も振り込まれる前には、源泉徴収税として20.42%の税金が差し引かれた状態で各自の口座に振り込まれます。

 

しかし所得税率は収入によって変わりますから、所得の額が低い人は税率が20%に達していないことも多いです。

所得が330万円以上の人は所得税率20%ですが、例えば給与所得が400万円程度の人でしたら、給与所得控除や基礎控除によって所得税率が5%~10%になることもあります。

そこにソーシャルレンディングによる所得を足して330万円に達していない場合ならば、確定申告をすれば納めすぎた所得税を返還してもらえます。

 

加えて給与所得が300万円から400万円程度あり、ソーシャルレンディングによる所得が100万円程度という人でしたら、確定申告を行えば納めすぎた税金から10万円から20万円ほどの税金が返ってくるということも珍しくありません。

 

取られすぎだと思った場合は、必ず確定申告をして所得税を還付してもらうようにしましょう。

逆に給与所得が十分にあり、ソーシャルレンディングでも所得の多い方は、確定申告をして所得に応じた税率で税金の納付をしなければいけません。

 

所得の多い方の場合、ソーシャルレンディングの表面利回りはさらに下がってしまうかもしれません。

しかしこれも国民の義務なので確実に納税を行いましょう。

 

まとめ

ソーシャルレンディングの表面利回りと実質利回りですが、基本的には表面利回りから20%下がると思っておいた方が良いでしょう。

しかし所得がそれほど多くない方であれば、確定申告を行うことで税率10%程度にまで下げることもできます。

 

そういった場合は必ず確定申告をして、税金の還付で表面利回りを上げるようにしましょう。


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